1980s 洋楽★創作物語

舞台は1980年代。ロンドンから来日した、新人バンドのVo. ジェムの目線で描く、日本人少年ヤスもメンバーのバンド仲間や家族との成長物語。UKバンドを中心とした、あの頃のあの曲が登場します。時々イメージ・イラストも掲載!

No.2-005 Mixd Feelings

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今年はOレベル[一般教育終了試験]も
控えているので
かつてないほど勉強の日々に
うんざり気味だけどね。

フレッドは、そんな僕に気付くと
アコースティックギターを2本抱えて
スターライト・ルームに
引っ張り出してくれるんだ。

春とはいえ、まだ寒さが残るなか
白い息を吐きながら、ダッドの形見の
Martin D―28 を弾くフレッドは
懐かしいダッドの姿を彷彿とさせた。
(ダッドより、まだミニサイズだけどね)

2人でのセッションは楽しくて
精神こころが満たされるのを感じた。

そんな時だった。
隣の家に、ヤスが帰ってくると
聞いたのは。
僕は嬉しくて、毎日のように
ヤスの話をしたよ。

フレッドにしてみれば
ヤスが来る一週間前は、煩くて
しょうがなかったんじゃないかな?
(それでも話をウンウン聞いてくれる
最高の弟なんだ!)

僕は期待に胸を膨らませて
ヤスが来るのを待っていた。
そしてつくづく、あの不良少年のままで
いなくて良かったと、
家に帰っていて良かったと思った。

6年振りの再会で
僕があのままだったら
ヤスはショックを受けるだろうからね。

ところが

地味にショックを受けたのは
僕の方だった。

◇ ◇ ◇

ヤスが戻って来た、あの日。

学校から帰宅して、家に入ろうとしたら
隣の玄関から出てきたユミコに
バッタリ遭遇!

「ジェームス君よね⁉︎ 大きくなって!」

ユミコは嬉しそうに声をかけてくれて
たまたまポーチにいたフレッドも一緒に
半ば強引に、家に招き入れた。

始めから読む(No.2-001)

 

 11+、CSE、O lavel ……まだネットの無いなか、書籍でイギリスの教育制度を調べていた80年代後半。まさにその頃、教育制度が変わったなんて、当時は気付かず(新聞読んでない証拠⁉︎)
 現在の義務教育終了試験は CSE と O lavel を統合して、 GCSE となったとか。まあ日本も大学受験が、共通一次センター試験→共通テストって変わってるので、その呼び方で世代が分かっちゃいますね (^^ゞ