1980s 洋楽★創作物語

1980年代ロンドンが舞台のバンドデビュー物語。UK中心の80s 楽曲 (YouTubeリスト参照) が登場! 20年振りに描くイラストも80年代風・・・( ˘ω˘ )

No.4-001 Lost The Way

朝食を食べにレストランに向かう途中
フロントのお姉さんが
トニィを呼び止めた。

「先程ルイス・ミッチェル様から、お電話がございまして――」

「えっ、ルイスから⁉︎ ジェム、キー貸して!」
トニィは慌てて、部屋へ戻って行った。

The Starlight Night の中では
今のところトニィだけが
ステディな彼女持ちなんだ。
信じられる⁉︎ 別に皆んな
モテないわけじゃないのにね!
(多分)

僕はブッフェから
シリアルとコーヒーをセレクトして

「朝からラブ・コールか、羨ましいね」

とボヤキつつ、席に座った。
朝は、あまり入らないんだ。

フレッドは、美しく盛りつけられた
皿を両手に持って

「今、LAは何時だろうね? 時差があるからタイミングが合わないって、トニィが嘆いてたけど」

そう言いながら、サラダと
スクランブル・エッグがのった方を
僕の前に置いた。
……食べなきゃ駄目?

「いいよな~彼女のいる奴は」

マークの皿には、ベーコン・エッグと
ソーセージとポテトしかのってないし。
あと、日本のミソ・スープは
二日酔いに効くと
気に入ったみたいだ。

「長電話にならなきゃいいけど」
「電話代、怖いな〜」

ヤスとアテンドのヤマグチさんは
また豆をネバネバさせてるよ!
寿司に天麩羅と日本食は素晴らしいけど
この豆だけは、理解に苦しむ……

 

僕等が各々、吟味したメニューを
食べ始めた頃、意外にも早く
トニィは戻って来た。

そして、片っ端から料理をのせて
(選んじゃいない)
山盛りにした皿を抱え、
ドカッと腰をおろした。
もう顔が緩みっぱなし!

「ルイスは元気そう?」

僕の問いかけにYESと頷き
次々と料理を平らげていく。
朝から凄いな。

フレッドが、紅茶を入れたカップ
両手に持って戻ってきて

「でも、トニィ可哀想だよね。普通アーティストって、ツアーに彼女や奥さんを連れて行くんでしょ? 一緒に来てもらえないなんて」

そう言いながら、片方のカップ
僕の前に置いた。

もう彼は、僕の世話を焼くのが
クセになってるな。
本人気付いてないみたいだから
黙っておこう!

あらすじ & メンバー紹介

 

 トニーじゃなくてトニィなのは、綴りがTonyじゃなくTonnyだから・・・かどうかは覚えてないけど、名前は男子バレーボール米国代表選手から取ったはずと、当時の雑誌を見てみたら――拝借したのは苗字ダスティの方でした。N二つは何処から?? しかもトニィって、アンソニーの愛称だとか。丘の上の王子様⁉︎(の甥っ子がアンソニーだけどw)全然アンソニーって感じじゃないので、彼は本名トニィです( ー̀֊ー́ )✧


1章はコチラ