1980s 洋楽★創作物語

舞台は1980年代。ロンドンから来日した、新人バンドのVo. ジェムの目線で描く、日本人少年ヤスもメンバーのバンド仲間や家族との成長物語。UKバンドを中心とした、あの頃のあの曲が登場します。時々イメージ・イラストも掲載!

No.3-011 Believe In

feat. The Smiths - This Charming Man

「ジェム、落ち着きなよ⁉︎ 物に当たるのは良くない!」
慌てるフレッド。ヤスも呆れている。

「僕は落ち着いてるよ⁉︎ 君らに八つ当たらないだけ、十分落ち着いてるっ!」

そんな僕にフレッドは
溜め息を吐いた。

「ねえジェム、いい加減あの2人のことは、気にせずいようよ? それに僕、意外だなと思って――」

「何がー⁉︎」
僕は勢いよく振り返った。

「ギルだよ。あの人、普段僕達に関心ないみたいなのに、ちゃんとジェムのこと見てるなって……」

「俺も思った。仕事できる人なんだって、分かる気がする」
ヤスも頷く。

「はぁーっ⁉︎ 2人とも何言ってんの!?」

「要するに、ジェムはマムに似てるってこと! そうやってブチ切れるところが」

ぐうの音も出ない僕に
フレッドは並んで歩き出した。

「僕ね、ギルのこと嫌いじゃないんだ。あの人、変に父親ヅラしないじゃない?『ディス・チャーミング・マン』さ、ゲイじゃないけどね」

The Smiths『This Charming Man』Released:10 October 1983]

 

そう言って、ウィンクするフレッドは
僕よりずっと大人だ。

「それに犬好きだしね」

と微笑するヤスに大きく頷き
ご機嫌なステップで
フレッドは一歩前を踏み出した。

「そうだよ! ティックルは誰のお陰で家にいられるのか、ちゃんと分かってるんだ」 

「まったく、大した奴だよ君は――」
言い終わらないうちに
ドン! とフレッドにぶつかった。

「痛いなぁ、急に立ち止まるなよ⁉︎」

「ねえ、スターライト・ルームに誰かいるよ?」

そう、僕等はいつの間にか
スターライト・ルームまで
足を運んでいたんだ。

「――若い男性? 見かけたこと無い、ガーデンの会員じゃないかも……?」

始めから読む(No.3-001)

 

 ザ・スミスは音楽通の方なら、80年代のUK代表といったらワムやデュランデュランより、彼等の名前を上げそうですね。フレッドもよく聴いてるんじゃないかな?
 英語がサッパリな自分には、モリッシーエスプリの効いた歌詞は解ってないですが、ジョニー・マーのギターが格好イイのは分かるぅ(≧∇≦)