1980s 洋楽★創作物語

1980年代ロンドンが舞台のバンドデビュー物語。UK中心の80s 楽曲 (YouTubeリスト参照) が登場! 20年振りに描くイラストも80年代風・・・( ˘ω˘ )

No.3-011 Believe In

feat. The Smiths

「ジェム、落ち着きなよ⁉︎ 物に当たるのは良くない!」
慌てるフレッド。ヤスも呆れている。

「僕は落ち着いてるよ⁉︎ 君らに八つ当たらないだけ、十分落ち着いてるっ!」

するとフレッドは
大きく溜め息を吐いた。

「ねえジェム、いい加減あの2人のことは、気にせずいようよ? それに意外だなと思って――」

「何がー⁉︎」
僕は勢いよく振り返った。

「ギルだよ。あの人、普段僕達に関心ないみたいなのに、ちゃんとジェムのこと見てるなって……」

「俺も思った。仕事できる人だって、分かる気がする」
ヤスも頷く。

「はぁーっ⁉︎ 2人とも、なに言ってんの!?」

「要するに、ジェムはマムに似てるってこと! そうやってブチ切れるところが」

ぐうの音も出ないでいると
フレッドは並んで歩き出した。

「僕ね、ギルのこと嫌いじゃないんだ。あの人、変に父親ヅラしないじゃない?『ディス・チャーミング・マン』さ、ゲイじゃないけどね」

The Smiths『This Charming Man』Released:10 October 1983]

 

そう言って、ウィンクするフレッドは
僕よりずっと大人だ。

「それに犬好きだしね」

と微笑するヤスに大きく頷き
彼はご機嫌なステップで
一歩前を踏み出した。

「そうだよ! ティックルは誰のお陰で家にいられるのか、ちゃんと分かってるんだ」 

「まったく、大した奴だよ君は――」
言い終わらないうちに
ドン! とフレッドにぶつかった。

「痛いなぁ、急に立ち止まるなよ⁉︎」

「ねえ、スターライト・ルームに誰かいるよ?」

そう、僕等はいつの間にか
スターライト・ルームまで
足を運んでいたんだ。

「――若い男性? 見かけたこと無い。ガーデンの会員じゃないかも……?」

始めから読む(No.3-001)

 

 ザ・スミスは音楽通の方なら、80年代のUK代表といったらワムやデュランデュランより、彼等の名前を上げそうですね。フレッドもよく聴いてるんじゃないかな?
 英語がサッパリな自分には、モリッシーエスプリの効いた歌詞は解ってないですが、ジョニー・マーのギターが格好イイのは分かるぅ(≧∇≦)
Music Video
The Smiths - This Charming Man
 

 

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