1980s 洋楽★創作物語

舞台は1980年代。ロンドンから来日した、新人バンドのVo. ジェムの目線で描く、日本人少年ヤスもメンバーのバンド仲間や家族との成長物語。UKバンドを中心とした、あの頃のあの曲が登場します。時々イメージ・イラストも掲載!

No.3-007 Believe In

「あのガーデンで演ってたのと、同じでいいんだ。大丈夫、初めは誰だって初心者だ!」

ウォルターがドラムのスティックで
カウントを取ると
マークのベースがルートを刻み
フレッドのギターと
ヤスのサックスで、イントロが始まる。

そして、わずかに震えた僕の声が
マイクを通して、会場中に響き渡った。

気付けばパーカッションやホーン、
コーラスの女性陣までステージに上がり
会場中が踊り出した。

無我夢中で演奏し終わると
僕等は客席から、拍手喝采を浴びた。
ステージを降りると
マークが笑顔で肩を叩いてきた。

「あの反応、聞こえるだろ?」

放心状態の僕等を見て
マークはケラケラ笑い出した。

「おいおい、大丈夫かよ?」

「いいね君達! 今日が初ステージとは思えない。度胸もあるし、マークとの息もバッチリだった。これは結構イケるんじゃないか?」
ウォルターが、マークにウィンクする。 

「だろ? テクニックだけじゃない、オレに負けず劣らずなイケメン揃いで――あっ、これマジ重要な⁉︎ 可能性は無限さっ」

そう言って、マークは得意気に
勢い良く振り向いた。

「だから、オレ達でバンド組もうぜ⁉︎」

この彼の提案に
僕等は二つ返事で OKした。

マークが現れなかったら、今の僕等
The Starlight Night は
生まれなかったんだ!

テンションが上がった僕等は
スタッフ・ルームに集まった。

「先ずはバンド名だな。何かアイディアある?」

咥え煙草のマークが
紙とペンを取り出して続けた。

「ジェムがヴォーカル、フレッドがギターでヤスがサックスか。オレもウォルターのお陰で楽器は一通りできるけど、やっぱベースだよな〜ってなるとドラム探さないと、できればキーボードも――」

始めから読む(No.3-001)

 

 ベースとドラムはバンドの要! でもバンドの成り立ちで、ベースがいなくてギターから転向ってパターン、あるあるな印象が……やっぱりギターが一番人気!? 
 ジェムとフレッド兄弟もダッドへの思い入れからか、どっちもギターは譲らずシーケンサーを買ったみたいですよ? その頃の様子はコチラ