1980s 洋楽★創作物語

1980年代ロンドンが舞台のバンドデビュー物語。UK中心の80s 楽曲 (YouTubeリスト参照) が登場! 20年振りに描くイラストも80年代風・・・( ˘ω˘ )

No.3-020 Believe In

pick out: Sting

マークの合図でステージに立つと
皆んな無我夢中で演奏した。
まばらだった歓声が
だんだん津波のように押し寄せてきて
あっと言う間の15分だった――

 

 

「終わったー!」

ステージを降りて興奮冷めやらぬまま
楽屋に向かって歩き出した。
すると

「君達のステージ、なかなか良かったよ」

そう一人の男が、拍手をしてくれた。

「「ポール・エドソン!」」

僕等は驚き、声を上げた。

なんと、このステージの主役
60年代から活躍する
ビッグ・アーティストの
ポール・エドソンが
直々に声を掛けてくれたんだ。
まさか彼が、僕等の演奏を
見てくれたなんて!

大体、彼のような
アリーナクラスの大物が、
こんな小さな箱で演ること自体
信じられないのに!

「君達とは少し話がしたいな。もし良かったら、この後パーティーがあるから来ないかい?」

もちろん皆んな
飛び上がってOKしたよ。

「じゃあ、マネージャーに話しておくから、また後で」

そう言い残すと
ポールは颯爽と去って行き、
僕等は憧れの眼差しで
彼の後ろ姿を見送った。

 

ライブが終わると
ポールのマネージャーに案内され
高級ホテルに到着。

「内輪のカジュアルなパーティーだから、気軽に楽しんでいってくれたまえ」

そうマネージャーに言われても
場違いな雰囲気の僕等は
所在無さげに、隅の方で固まっていた。

さすがのマークも

「こういうセレブな場は無理。いいオンナ物色して、目の保養するしかねぇな」
と会場中を見渡してる。

そう言いながらも真剣に見てるのは
プロデューサーやディレクター、
レコード会社や音楽出版社
エグゼクティブ……etc. 
女の子ばかりじゃ、なかったんだ。

始めから読む(No.3-001)

 

 ポール・エドソンのモデルはマッカートニー氏ではなく、特にいないんだけど同世代かな? 音楽的には『イングリッシュマン・イン・ニューヨーク』(1988) を出したスティングのように、かつてはバンドでロックして、ソロになってから大人サウンドへ移行……そんなイメージ。
 この頃のスティングもポリスからソロになり、既に大御所感を漂わせていたけど、いい年になった今の自分が改めて見ると、まだまだ全然若僧だしカッコイイ!(≧∇≦)
Music Video
Sting - Englishman In New York
 

 

その他のアーティストも登場!