1980s 洋楽★創作物語

1980年代ロンドンが舞台のバンドデビュー物語。UK中心の80s 楽曲 (YouTubeリスト参照) が登場! 20年振りに描くイラストも80年代風・・・( ˘ω˘ )

No.4-015 Lost The Way

feat. Thompson Twins

「ルイス、いつまで居られる? 両親にOKはもらってるよね?」

「来週末ギリギリまで居るつもりよ。トニィに会いに行くって言ったら、パパもママもお姉ちゃん達も喜んで見送ってくれたわ。Ohトニィ! 感動の対面を、やり直しましょう⁉︎ 会いたかったのよ」

と、いきなり抱き付くルイス。

「オレだって会いたかったよ!」
トニィもしっかり抱き返した。

さっきまでの緊迫感は、どこへやら?
突然の甘い空気に面食らってると

「ちょっとあんた達、気を利かせなさいよ⁉︎」

ルイスに睨まれてしまった。

「あ、ごめん、ごめん」

僕等はトニィにウィンク一つ残し、
慌ててフラットを後にした。

◇ ◇ ◇

 〜 今すぐ僕を抱きしめて (愛しい君の腕で抱きしめて) ハートを温めて (冷めて疲れた心を温めて) 僕の側にいて (僕と一緒にいて) さあ、愛を始めよう

[Thompson Twins『Hold Me Now』Released:11 November 1983]

 


帰りの車の中で
ラジオから流れるラブソングに
兄弟で大合唱!

「いや〜ルイスにはビックリしたよ? トニィの彼女って、もっと違うタイプをイメージしてたけど」

そう呟きハンドルを握る僕の横で
クスクス笑い出すフレッド。

「でもあの子、なかなかトニィに合ってるじゃない? ちょっとズレてる彼には、あれくらいハッキリした子じゃないとね」

それにしても、いいな〜トニィの奴
あんな一途な彼女がいて。
僕なんか、学校もバイト先も男ばっか。
幼馴染ヤスだって男だしね!

あ、でも2年目のオプションで
専攻したばかりのヴォーカル科は
女の子が多めだから
ドライブに誘いたい子に
出会えたらいいなって
ちょっと期待してたりする。

で、彼の方はどうなんだろう?

「なあ、フレッド?」

「――ん?」

「君、彼女いないの?」

咽せるフレッド。
あらら。

「ちょ、ちょっと、急に何言い出すんだよ⁉︎」

その慌てふためく様子を見て
僕はニヤッとなった。

始めから読む(No.4-001)

 

 トンプソン・ツインズ登場\(^o^)/ ツインズと言っても当初は7人。デビュー直後からトム、アラナ、ジョーの3人で『ホールド・ミー・ナウ』をヒットさせ、『レイ・ユア・ハンズ』(1984) と『キング・フォー・ア・デイ』(1985) で、カセットテープのCMに出ていましたね。あの頃はCMに海外のアーティストが普通に出てたけど、それだけ一般人への認知度も高かったってことかな?(ギャラも高そう!)
 その後ジョーが脱退するとトムとアラナが夫婦になり、文字通りツインズに⁉︎(離婚したけどw)
Music Video
Thompson Twins - Hold Me Now
 

 

その他のアーティストも登場!