1980s 洋楽★創作物語

1980年代ロンドンが舞台のバンドデビュー物語。UK中心の80s 楽曲 (YouTubeリスト参照) が登場! 20年振りに描くイラストも80年代風・・・( ˘ω˘ )

No.4-006 Lost The Way

feat. Culture Club

フレッドの方も
かなり気が立っていた。

「ロバートのやることに、疑問を感じないの!? 彼の作る音を気に入ってるの?」

「別に、そういうわけじゃないけど……良い時も悪い時もある、そういうもんだろう」

そう、あっさり答えると
彼は怒鳴ってきたよ。

「僕達のデビューアルバムなんだよ⁉︎ 最高のモノを作りたいって言ったじゃないか! 良くも悪くもあるだなんて、良いモノしか認められない……100%じゃない、200%の力を出すつもりじゃなきゃ駄目なんだよ!」

こうなると、熱血少年には
ウンザリしてくる。

「だけどこれ以上、時間をかけてもしょうがないだろ?」

「時間をかけたって、良いモノを作ろうって気にならないの⁉︎」

「時間がかかるってことは、金もかかるってこと! スティーブンの負担にもなる、現実を考えるんだ」

「時間⁉︎ タイム、Time!〝カルチャー・クラブ〟じゃあるまいし」

吐き捨てるように呟くフレッドに向かい
僕は白々しく歌ってやった。

 

 〜 時間があれば、もっと色々できたはずだった 時間は貴重だって分かっていたのに

Culture Club『Time(Clock Of The Heart)』Released:19 November 1982 (UK)]

 


続きを口ずさむトニィを無視して
フレッドは僕を睨みつけた。

「そう、分かったよ! ジェムは売れればいいんだね⁉︎ ロバートの言う通りにやれば、売れると思ってるんだ? だから彼の音に関しちゃ、全然見えてないんだ」

「なんだって⁉︎」カチンとくる僕。

「ロバートに任せっぱなしで、僕達の持ってる全てが活かせると思ってるの⁉︎ 売れればいいなんて、そんなアルバム、僕は作りたくないよ! 僕達にとって最高のモノ以外、作りたくない。そんなの恥ずかしくて、マークにも聴かせられないよ!」

「フレッド、落ち着けよ?」

さすがにトニィも、心配顔だ。

始めから読む(No.4-001)

 

 カルチャー・クラブ登場\(^o^)/ この『タイム』大好きなんですが、日本で有名なのは『カーマは気まぐれ』かな? 当時「オカマ(死語?)がカマカマいってる〜」と、そのキャッチーなフレーズとボーイ・ジョージの麗しい個性的なルックスも相まって子供心に、かなりインパクトありました!
 彼もお縄になったり紆余曲折あったけど、バンドは解散しても今もタレントとして活躍してるみたいで、良かった良かった。
Music Video
Culture Club - Time(Clock Of The Heart)
 

 

その他のアーティストも登場!