昨日、マークに急かされなければ
鍵を閉め忘れることもなく
今ここで、トニィに会うことは
なかっただろう。
「じゃあバンド名は、スターライト・ルームにする?」と僕。
だけど、ヤスが
少し考えてから言ったんだ。
「いや、なんていうか……スターライト・ルームって一種の象徴だろ? それよりも俺は、今日この夜の神秘性を感じるんだ」
「スターライト・ナイトだ!」
僕は声を上げた。
マークが〈ヒュー♩〉っと
口笛を吹いた。
「スターライト・ナイトか……うん、なかなかロマンチック! 女の子に受けそうじゃん?」
「俺はゴッホの絵を思い出すけど、あれなら悪くない」
と頷くヤス。
「いいんじゃない?」
トニィも笑顔だ。
フレッドも
「それでいこう!」と
ご機嫌に歌い出した。
〜♫ 星明かりの夜 君を見たんだ とても残酷に君は僕にキスした 君の唇は魔法の世界 君の空はすべて宝石で飾られている 殺戮の月が もうすぐ昇ってくるだろう ♫〜
マークが肩を竦めている。
「月に殺されちゃ、かなわねぇよ?」
フレッドが得意げな様子で答えた。
「だから、僕達は月よりも輝かなくっちゃ!」
「目指すはトップ・スター! だしね⁉︎」
僕の言葉に、
皆んな笑顔になった。
こうして僕等は、この月と
星明かりの下での出会いに感謝し、
一緒に未来を歩いていこうと
決心したんだ――
◆ ◆ ◆
それから
オリジナル・バンドとしての準備が
急ピッチで始まった。
僕等は今まで、既製の音楽の
アレンジばかりしていたから
完全なオリジナル曲は無かったんだ。
エコー&ザ・バニーメンの登場です!\(^o^)/『キリング・ムーン』の歌詞に〝星月夜〟ある!ってよく見ると〝Starlit Night〟と綴りが違う・・・ゴッホの絵も『The starry night』って意味が微妙に違うようなので、AIに聞いてみました。
Starlit Night = 星明かりに照らされた夜
星そのものより、星明かりが夜に与える雰囲気を強調。詩的で叙情的。やっぱり歌詞に向いているみたい↓
Echo & The Bunnymen - The Killing Moon
Starry Night = 星が多い夜
夜空が星で埋め尽くされた情景。ゴッホの絵そのものですね。
Starlight Night = 星の光の夜
星明かりが夜を包む壮大なイメージ。詩的で光の印象が具体的。
子供心に The Starlight Night(星月夜)と名付け、今さらロマンチックすぎたかと焦ったけど、悪くないみたい ('ー ')