feat. Styx
「これが怒らずにいられるか⁉︎ しょっちゅう人の家に上がり込んで、邪魔ばかりしやがって! いい加減にしろクソ野郎!」
「凄い、スラング完璧! Aをあげるよ」
僕は〈ピュー♩〉っと口笛を鳴らした。
そんな余裕ある僕の態度に
ヤスは益々イラつき出した。
フレッドは、ヤスの迫力に
すっかりビビッてしまっている。
そろそろタイムアウトかな。
「じゃあ帰るよ。明日はバイト休みだから、また来るよ」
ヤスは落ち着きを取り戻し
黙って机に戻った。
「……そんな寂しい顔すんなって、明日も楽しみに待っててね? 昔みたいに」
僕がヤスの頭に軽く触れると
彼は思い切り、その手を振り払った。
「二度と来んな!」
「怒った時のヤスって、昔とちっとも変わんないのな? 可愛いい――」
「ジェム!」
ヤスは机をバシッと叩くと
椅子から勢いよく立ち上がり、
僕は慌ててドアを開けた。
これ以上、虐めるのは可哀想かな。
「分かった分かった、出て行くよ」
そして、ドアを閉めながら
ヤスに笑顔を向けた。
「6年振りに〝ジェム〟って呼んでくれて、嬉しいよ」
帰り道(といっても、直ぐ隣だけど)
僕は得意気だった。
「今日一日で、すっごい進歩したと思わない?」
フレッドも大きく頷いた。
「うん、驚いちゃったよ。ヤスって『ミスター・ロボット』かと思ってたのに」
〜♫ ドモアリガト ミスターロボット ヒミツヲシリタイ ♫〜
[Styx『Mr. Roboto』Released:11 February 1983]
――って⁉︎
思わず吹き出してしまった!
スティクスはUKではなくシカゴ出身のバンドだけど、日本人としてこの曲を入れずにはいられない!(笑)
外国人が歌う日本語は当時インパクト大で、子供心にふざけた印象を持ってしまったけど、アルバム全体が物語仕立てになっていて、この曲だけを切り取ってしまうのは、彼等にとって不本意だったかと。
こんな風に昔のアルバムは、まるで一冊の本のようにコンセプト仕立てになってるのが多く、一曲を単品買いする今の時代には新鮮かも? そもそもシングルを集めた日本のアルバムと、アルバムからシングルカットした洋盤では、根本が違いましたね (^^ゞ
外国人が歌う日本語は当時インパクト大で、子供心にふざけた印象を持ってしまったけど、アルバム全体が物語仕立てになっていて、この曲だけを切り取ってしまうのは、彼等にとって不本意だったかと。
こんな風に昔のアルバムは、まるで一冊の本のようにコンセプト仕立てになってるのが多く、一曲を単品買いする今の時代には新鮮かも? そもそもシングルを集めた日本のアルバムと、アルバムからシングルカットした洋盤では、根本が違いましたね (^^ゞ
Styx - Mr. Roboto
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