−No.6- Blue Dreaming 青い幻想
僕はいつもと違い(!)きちんと身なりを整えてから下に降りると満面の笑みで、ケイトが迎えてくれた。 「焼きたてのトースト、カリカリのベーコンエッグ。フライド・トマトにキュウリ、マッシュルーム、ベイクド・ビーンズ、デザートは蜂蜜ヨーグルト。これ…
feat. Wham! そんなウィンク一つ、見つめられるとドキッとしちゃうよ⁉︎ ステイシーに似てるなんて(よく言われる)いつもなら憤慨するところだけど僕はこの、笑顔の素敵な義妹にすっかり魅了されてしまったみたいだ。 ケイトは軽く頭を下げた。 「ブライトン…
溜め息混じりにムクれたと思ったら 「ついうるさく言っちゃうけど、彼に夢を諦めて欲しくなくて……だって私の一番の夢は、彼の小説の挿し絵を描くことなの」 そう照れて、はにかむ彼女のクルクル変わる表情に、僕は目を離せずにいた。 ケイトは勢いで家を飛び…
ケイトが鼻歌を歌いながら手慣れた様子で料理をしてる間に僕は身なりを整えダイニングに降りてくると、まるでレストランのように色鮮やかなパスタとサラダが用意されていた。 そして、美味しくランチをしながらケイトの話に耳を傾けた。 サラサラしたブラウ…
pick out: The Dream Academy なんて羨ましい奴なんだ!まあ、当の本人は迷惑気味で足取りも重く、出かけて行ったけどね。 昨日はバイトの遅番だった僕はもう昼近くなんだけど起き抜けの目を擦りながらコーヒーを淹れにキッチンへ。すると、またチャイムの音…
「実はパティを連れて来てるんだ。後で会ってやってくれないか?」 躊躇うようなサムの台詞に明らかに動揺し、声が上ずるフレッド。 「も、もちろんOKだよ!」 真っ赤になってるフレッドの背中を皆んなでバンバン叩きながらスタジオに向かった。 「おいおい…
大阪公演の後、バンドは再び東京に戻ってきた。今はテレビ局の控え室にいて出番を待っているところ。 この番組は海外からのアーティストも多数出演していて、有り難いことに僕等にもオファーがきたんだ。ま、演奏は当て振り[口パク]なんだけどね。 ヘアメ…