feat. Haircut 100
フレッドとヤスが、プログラミングに
夢中でディスカッションしてる間に
僕は中古自動車のカタログと睨めっこ。
去年免許を取得※して
たまに、ミスターの車を借りるんだけど
高級車なんて気が引けるし
オッサンぽいもんね?
※イギリスの免許取得は17歳から
やっと男子校から抜け出せるんだから
ワーゲンやミニなんかで
女の子とドライブしたい、お年頃(!)
でもバイト代はフレッドにのせられ
ほとんど機材に投入したから、
スタジオのバイトは
どのくらい稼げるのかな〜?
なんてことを、ぼんやり考えながら
『好き好きシャーツ』を演奏していると
「カッティングが中途半端だぞー!」
遠くから大きな声が聞こえた。
振り返ると、ガーデンの門から
身を乗り出している男がいたんだ。
彼は難なく門を乗り越え
僕等の元に走って来た。
ダーク・ブラウンの、ゆるくセットした
リーゼントヘアにサングラス。
そのワイルドな風貌の男は
驚く僕等に、有無を言わさず仕切り出す。
「ほら、演奏続けて! そうそうOK! おいおい〝ワッ!〟は、もっとガチでいけよ⁉︎」
彼は背負っていたベースギターを
取り出すと、ノリのいいベースラインと
ハイテンションなパフォーマンスで
僕等の演奏を、巧みにリードした。
僕等は彼についていこうと必死になり
夢中で他の曲も演奏し終わると
柵の向こう側に、いつの間にか
ギャラリーが集まっていて
パラパラと拍手が聞こえた。
「どうも、どうもー!」
ギャラリーに向かい
大きく手を振り、投げキッスする
めちゃくちゃ明るいコイツが
僕等 The Starlight Night の
ベーシスト、マーク・テイラーだ。
当時MVを見たことなくて、彼らのルックスは何となくヴィジュアル系かと思ってましたが、ヴォーカルのニックさん、キュートBoyじゃないですか⁉︎ そういう事は、もっと早く教えて〜!
Haircut 100 - Favourite Shirts (Boy Meets Girl)