feat. Def Leppard
「マークだ!」叫ぶフレッド。
そこには、金髪ロングヘアで
トレードマークのサングラスをしている
今の姿からは想像も付かない
派手な恰好をした
16歳のマークがいた。
しかも
袖を引き裂いたTシャツから覗く
左腕に見えるのはタトゥー?
そんなの、あったっけ⁉︎
「ブラッディ・レイン……聞いたことないバンドだ」
ヤスもアルバムを手に取って
繁々と眺める。
僕は中身をプレイヤーに乗せて
音を出してみた。
すると
〝IRON MAIDEN〟や〝Def Leppard〟も
呆れそうな程の強烈なドラムと
切り裂くようなギター音が
瞬時に放たれ、思わず絶句!
「ブラッディ・レインって、最近LAで人気のHM系バンドなんだ。これはメジャーデビューする前、インディーズ時代の貴重な一枚だよ。ほら、ここのクレジット見ろよ⁉︎」
トニィが指した箇所には、確かに
『ベース:マーク・テイラー』と
書かれていた。
「つまり、マークってセミプロ……いや、プロだったんだ⁉︎」
「なーるほどねぇ」
どうりで音楽業界に詳しいわけだ。
皆んな一様に関心したけど
なんだか急に、可笑しくなった。
「なんで、なんで笑うんだよ?」
そう言っているトニィと
ヤスもニヤついてるよ。
フレッドも、クスクス笑いつつ答えた。
「だって、なんかこの音を聴いてると、今のマークを想像できないんだもん」
僕等は改めてマークに対する親しみと
ちょっとした優越感を抱えて
彼の登場を待ち侘びた。
「……なんだよ、皆んなしてこっち見て? 今日は、そんな遅れてないだろ⁉︎」
マークはタバコを消して
こっちに近付くと、僕等の顔が
妙にニヤついていることに
気付いたみたいだ。
「Hey マーク! ちょっと腕、出してみようか?」
彼らが胸熱なのはドラマーのリックが事故で片腕を無くしても、彼を尊重して受け入れたこと。もちろん彼の葛藤と並々ならぬ努力あってこそだけど、満を持してリリースされたアルバム『ヒステリア』(1987) は、バンドの代表作となりました。
表題作の『ヒステリア』も好きだけど、やっぱり『シュガー・オン・ミー』(1987) ! 皆んな(MVの姉さんもw)パワフル(≧∇≦)
Def Leppard - Pour Some Sugar On Me (version 1: UK concept)